一般競争入札と企画競争入札の違い

ここでは、一般競争入札と企画競争入札(プロポーサル方式)の違いや、企画競争入札のメリット・デメリットなどについて、詳しく解説しています。

企画競争入札(プロポーサル方式)とは?

企画競争入札とは「プロポーサル方式」とも呼ばれ、一般的にあらかじめ発注機関によって事業予算が決められており、その予算の範囲内でどれだけの内容の企画や事業を実施できるのか、それぞれの企業が企画力や技術力、業務遂行能力などを競い合うタイプの競争入札です。

すでに予算が決められているという点がポイントであり、安価に事業を行うことよりも、いかにコストパフォーマンスや魅力に優れたアイデアや事業内容をプレゼンテーションできるかどうかが、企画競争入札におけるポイントになってきます。

企画競争入札が多い案件の例

企画競争入札が行われる事業としては、その性質上、企画力やアイデア力がキーポイントになるものが多く、例えば地方自治体でオリジナルのマスコットキャラクターや関連グッズ、テーマソングを作ったり、何らかのテーマに合わせて宣伝広告や広報活動を請け負ったりといった案件が挙げられます。

一般競争入札と企画競争入札の違い

一般競争入札では、事前に事業内容が仕様書としてまとめられており、各企業はそれの完了に必要なコストを入札額として競い合います。一方の企画競争入札では、先に予算額が決められており、その範囲内でどれだけのアイデアを出し合って、実際の形にできるかがポイントです。

言い換えれば、企画競争入札では、どれだけ事業予算を安くするノウハウがあったとしても、魅力的なアイデアやプランを提示することができなければ、発注機関から契約を勝ち取ることができません。

企画競争入札の流れ

企画競争入札においても、まずは発注機関ごとにホームページや掲示板を用いて、入札公告による公募が行われます。また、対象となる案件の中には、仕様書を受け取る際に発注機関が主催する説明会などへの参加が求められることもあり、必ず入札参加条件を確認しておきましょう。

その後、仕様書や説明会で案内された内容に応じて、企画提案書と予算の見積書を作成し、発注機関へ提出します。そして発注機関は提出された企画提案書について技術審査や内容の確認を行い、どの企業と契約するかを決定します。

なお、技術審査の一貫として、企業担当者が発注機関の担当者の前でプレゼンテーションを行うケースも少なくありません。

最後に、技術審査の結果にもとづいて契約先が決まります。

企画競争入札のメリット・デメリット

企画競争入札のメリット・デメリット

企画競争入札では、すでに予算枠が公開されているため、一般競争入札のように過度な価格競争が行われず、事業がそもそも実現しないといったリスクを減らすことが可能です。また、企画競争入札ではコストをどれだけ抑えられるかよりも、企画や成果物の魅力や価値が重視されるため、アイデア次第では新興企業や小規模事業者でも契約を勝ち取れるチャンスが広がります。

反面、デメリットとしては、例えばテレビ局や出版社など、最初からクリエイティブ事業やメディア関連の事業を行っていたり、関連するノウハウを持っていたりする企業が有利になりやすい案件もある点です。また、発注機関の担当者の個人的な趣味や感性によって企画の良し悪しが決められてしまい、必ずしも一般的なトレンドや社会ニーズにマッチした企画が好まれない可能性もあります。

企画競争入札では担当者の心に訴えかけることがポイント

企画競争入札で重要な審査ポイントは、あくまでも発注機関の担当者から見て、どの企画内容が最も魅力的かということです。そのため、企画競争入札で契約を勝ち取ろうと思えば、まず担当者の好みや過去に実施された企画の傾向などを確認することが欠かせません。

ただし、あまりにも担当者の顔色をうかがってしまい、世間的に評価の低い企画が通ってしまえば、それはまた自社評価の低下につながります。

そのため、企画として魅力的なものを用意した上で、技術審査やプレゼンテーションで担当者に関心を持たせることが重要です。

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